アスティエ・ド・ヴィラットと金継ぎ
器の形が個性的で白の釉薬から土の色がところどころ透けていて軽くて柔らかい感じがします。
土が柔らかいせいか割れた部分から独自に伸びるヒビが生じその部分にも金継ぎが入りことにより独自のつなぎ目を楽しませてくれます。 つなぎ目を楽しみながら使い続けられる器です。
まずは欠片を接着します。その時に隙間が空いていても大丈夫です。欠片のない部分は漆で盛り上げて段差のないように仕上げます。その後数回漆を塗り最後に金や銀、プラチナを蒔き仕上げます。割れとヒビの部分に金などの色が入ります。
ここ数年依頼が多い指輪カップです。飾りの部分は金が使われていて金継ぎ後は目立たなくなります。元からリングの中に指を通して使うもち方なので修理後も変わらずお使いできます。
カップ部分が割れた場合でも金継ぎ後はお使いできます。断面は土が粗いため漆の食いつきもよくつなぎ目は強いです。
全体時に取っ手が細いため取っ手が折れたしまった場合、普通の金継ぎ後は取っ手を持ち使えなくなります。修理後取っ手を持つ場合補強が必要です。。写真の金が太い部分は補強部分です。奥に見える金線が細い方は普通の金継ぎです。(修理後取っ手は持てなくなります) 別の方法ではうまく取っ手が残った場合写真の様に箸置きとして利用することも可能です。
なるべく模様を邪魔せずさりげなく継ぐプラチナ継ぎ。色は薄いグレー色で修理後は柔らかな印象があります。銀は時間がたつと変色しやすいです。
アスティエの各シリーズから出されているお皿は薄造りですごく軽いです。色も白やグレーが多く金継ぎも映える器たちです。土が柔らかいせいか割れた部分から広がるヒビも特徴で金の線が入ることにより面白い金継ぎの模様になります。 修理後は金継ぎに傷がつくため金属のカトラリーは使用できません。
以下製作中